あじゃぴ

主に PUBG Mobile のメモ

PUBG Mobile のムーブに関する用語の説明

 序盤〜中盤までのムーブについて定石となりつつある事柄を、用語を通して説明を試みる。チームはこれらの選択肢をとったり、その場所を目指して動くことが好ましいとされる。

 

 

ランドマーク

 ランドマーク(landmark)は、チームの目標となる降下地点のこと。マップ毎に1〜3箇所、予め降りる場所や降り方を決めておき、航路によって近いランドマークに降りる。ランドマークとなっているのは大抵大きい名前のある集落から小さい家群まで十人十色。

 

一般的にいえばランドマークは中心の大きい街(ErangelでいえばPochinkiやSchoolなど、MiramarではPecadoやSan Martinなど)が物資が揃いやすくブルーゾーンから外れにくいので強いとされるが、大事なのはランドマーク自体ではなく、その場所を降りた後の作戦である。

 

例えば世界王者のBTRはErangelではFarm付近の集落にばらばらに降りている場面が多かった。Farmは物資量自体は決して豊かではないが、車を確保し必要最低限のものを揃えたらすぐに第一フェーズの安全地帯に応じて行動を始めており、移動途中で物資を集めながら円の中心付近の強ポジを目指している。

 

大きい街を選ぶのであれば、十分ランドマークが被る可能性があるので、各メンバーが降りる場所は

  • 敵の降下位置が把握できる
  • 戦闘で優位な配置をとれる
  • 車が確保できる
  • 撤退ができる

条件が好ましいと思われる。というのも、敵の位置がわからない場合はまず道路すらろくに歩けなくなる。家屋で足音を立てずに待たれる場合が多いからである。戦闘になった場合、味方との距離が極端に離れていると人数不利をとられ崩される可能性が高いため、固まるのもいいが、固まりすぎると敵の位置の情報がとれなくなる。

撤退ができない位置にいると、停戦状態になったときに運悪く安全地帯が遠くなるとムーブが後手後手になるため、早めに撤退できる手段を残しておくのが得策である。

一人だけ遅く降りて敵の降下位置を教えたり、一人だけ車を確保しにいくなど

ランドマークもそうではあるが、大きい街の中央付近は周囲の状況がつかめなくなり移動し辛くなるため端にいるほうがいい場合が多い(Los Leones等)。

 

小さい集落が点在している場所を降りる場合は、車が確保できたり、敵と降下位置がかぶったときに他のメンバーの場所に退避できる程度の位置にうまく分散する。

 

尚、スクリムや大会においては前もって他チームのランドマークを下調べしておき、なるべく被らず初動で不利にならない地点を選ぶのがよい。

 

 

強ポジ

 強ポジは

  • 周囲から射線がほとんど通らない
  • 車両を隠せる
  • 周囲をよく見渡せる
  • 次の移動がしやすい

場所のこと。基本的にムーブというのは強ポジに移動することを目的とする。

強ポジはマップ毎に地形や建物によって決まっているが、安全地帯の端付近では稜線などが強ポジになりうる。

 尚、強ポジを取るという観点では安全地帯の端を取り続けることも理にかなっているが、フェーズ遷移で移動を余儀なくされるのが辛いところ。

 

 

クリアリングポジ

 クリアリングポジは強ポジや耐えポジに入る際に、一度止まって様子を見るポジション。強ポジはどのチームも目指しているため、いきなり取りに行くのは無謀である。

 いなさそうだとわかっても、クリアリングポジに一人か二人残しておいて、仮に撃たれても打ち返せるようにカバーをするのが定石。

 

 

耐えボジ

 耐えポジは

  • 周囲から射線がほとんど通らない
  • 車両をある程度隠せる

ような場所。要は、強ポジとは成りえないが、安全が確保できるところ。フェーズが変わるのを待つときや、周囲の様子を伺うとき(突貫、漁夫のタイミングを待つとき)、終盤戦で入る。

 

スプリット

 強ポジは四人で固まっても強いが、スプリット(split)は1-3や2-2に分かれて位置取りをすることで擬似的に強ポジのような状況を作れる。射線が通る方向に味方を入れることで安全を確保でき、さらに視野も広くできる。ただしデメリットとしては、人数不利を勘付かれたときなど、いきなりの突貫に弱い。

 

スカウト

 ポジション移動の際にスカウト(scout、斥候)としてまず一人か二人先行して行きたい場所の偵察を行うことで移動のリスクヘッジができる。ただしこれに失敗するとスカウトは簡単に落とされるため注意。細かく『スカウトを送る→クリアリング→全員移動移動』を繰り返して行うことでより安全にはなるが移動が遅れるため注意。

 

クロージング

 安全地帯の端等で、パルス外の敵が入って来るところを狙うこと。キルが稼げるが、その分移動が遅れるのがデメリット。

 

突貫

 家屋や強ポジなどに車両で突っ込んで敵を落とし切ること。基本的に突貫する側が不利になるので他に手がない場合の最終手段となる。

 

漁夫

 戦闘中、もしくは戦闘が終わってすぐの人数が欠けた状態のチームに戦闘を挑むこと。古事成語の漁夫の利が由来。銃声とキルログが管理できている場合だと、これが非常によく刺さる場合が多いので積極的に狙うべきである。自分たちもされる側になる可能性も高いため、戦闘が終わった後はすぐに蘇生を終え警戒をするのが良い。

スクアッドにおける各選手の役割

 PUBG Mobile での Squad における役割分担についての簡単な説明をする。覚え書き程度のことであり、個人的な見解が存分に織り込まれているので悪しからず。

 

一般的に大まかな役割として、

  • アタッカー
  • バックアップ(サポート)
  • スカウト(またはスポッター、斥候)
  • タレット

がある。上記は実際の移動や戦闘における役割であり、コミュニケーションの面では

  • オーダー
  • サブオーダー

といった役割がある。

オーダーの役割

 オーダーは Order (指令する) の和製英語であり、普通なら「オーダーする」などという用法が適切であり、人の役割を指すのであれば本来は Commander (指揮官) が正解。

 オーダーの役割は指揮官そのものであり、状況を把握してチームの判断を下すこと。個々人が意見を出し合っていては決断が遅れる可能性があるため、最終的な決定を瞬時に出せる人物がいると動きが早くなるという点で有効である。

 実際の軍隊にも必ずいるのが指揮官ではあるが、4人という少人数では意見がよく一致する場合は不要であるし、細かい動き方は個人に委ね、移動する場所や攻撃を仕掛けるタイミングを決めるだけで良い。

サブオーダーの役割

 サブオーダーはオーダーの他に一人設け、スプリット (split) の状態になった時などに、オーダーの代わりをとる。

アタッカーの役割

 アタッカー (attacker) は接敵時に前衛を張る役割。近距離戦に長けた人物が適任である。

 アタッカーは攻撃を仕掛ける際に最前線に立つため、グレネードの投げ合いに強く、遮蔽物を上手く使うスキルが求められる。突貫時など、敵の居場所が掴めないときなどにチームに情報を与えるのもアタッカーの重要な役目である。SMGやSGなどの武器をサブ武器に持つのが良い。

バックアップ(サポート、カバー)の役割

 どれも同じような意味だが、基本的にはアタッカーよりも距離を取って陣形でサポートをする役割を指す。アタッカーの移動時に顔を出して撃ってくる敵を牽制したり、スモークやグレネードを巧みに使って、敵の視線を妨害したりキルを狙う。

 バックアップとは意味合いが外れるが、気付かれないように横から回り込むのもこの役目。

タレットの役割

 タレット (turret) は中世の城に見られる円筒状の塔のことで、戦争の際は防衛時にそこから射撃を行う。由来はよくわからないが、タワーディフェンス系のゲームなどに登場する近づく敵を射撃する固定砲台に倣ってか、このゲームにおけるタレットはあまり移動せず中〜遠距離射撃を行う役割を指す。

 ファイトの際には戦線から距離を取り射撃を加える。敵が横から回り込むのを逃さないのが一番重要な役割だが、遠くからアタッカーのカバーも行う。

 中遠距離ということでDMRやSR、ARのフルオートに長けた人が適任。チームに一人で良い。

スカウト(スポッター、斥候)の役割

 スカウト (scout) は斥候兵の役割であり、敵陣に侵入したりエリア偵察を行う兵のこと。スポッター (spotter) と言われていることもあるが、これは敵のいる位置や移動する場所にピンを指す役割からそう呼ばれているのだろうと思う。

 移動したい場所が決まったら、スカウトは一人で先に移動して情報を取る仕事をする。その情報をもとに仲間の行動経路が決まるので移動の際の要となる。スカウトは移動を早くするため、降下の時点で一番移動しやすい場所に降りたり、車を探したりしなければならない。

 情報の少ない安全地帯内を一人で移動するため、ダウンするリスクがかなり高い。人数不利になることのリスクとのトレードオフが必要である。世界大会ではスカウトを設けないチームもある。個人的には極端なスカウトはやや疑問に思っており、仲間とある程度の距離(100m程度)を先行して移動するだけで良いかもしれない。

 優秀なアタッカーがいなくなると戦況を大きく左右するため、スカウトはバックアップかタレットがするべきである。また、相当な判断力と経験が必要である。